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  特例有限会社(旧法の有限会社)について
1. 「会社法施行前の有限会社」は「特例有限会社」として存続可能
2. 施行後に「株式会社」へ移行すると、新法が適用されます
3. 「株式会社」への安易な社名変更は、やめた方がいい


  1.「旧法の有限会社」は「特例有限会社」として存続可能  

 皆さんご存知の通り、現行の「会社法」の下では、新たに有限会社の設立はできなくなりました。ただし、既存の有限会社については、「特例有限会社」としてそのまま存続できます。現行の法律では、株式会社への移行手続きをする必要はありません。商号も、以前どおり「有限会社」を名乗り続けることになります。

 従前の有限会社特有のメリットである「決算公告の不要」、「取締役の任期無し(無期限)」などはそのまま適用継続されます。自宅兼事務所などで経営しているような零細規模の有限会社にとっては、「決算公告(台所事情の公開)」をしなくて済むのは、防犯上の意味からも大変助かりますね。


  2.施行後に「株式会社」へ移行すると、新法が適用されます

 新会社法施行後に、法務局にて 定款記載内容を変更登記すれば、「株式会社」への移行も可能です。ただし、前述したような「特例有限会社」のメリットはその時点で消滅し、新会社法の規定が適用されることになります。このため、会社法施行後に「有限会社」から「株式会社」に変更する意味は、あまり無いといえます。


  3.「株式会社」への安易な社名変更は、やめた方がいい  

 「有限会社から"株式会社"に名称を変更して信頼度は増す」などと書いているサイトを時々見かけますが、そんなことはありませんので、安易な名称変更はやめておきましょう。株式会社への名称変更に伴い、変更登記費用がかかったり(登録免許税が6万円かかります)、「決算公告不要」や「役員改選不要」といった特例有限会社のみが享受できるメリットが消滅するだけです(決算公告の費用については、「株式会社の決算公告方法」を参照)。

 会社法 施行後の株式会社は、「最長10年までは役員の改選をしなくてもよい」と言いつつも、必ず10年後には改選決議をしないといけないので、その変更登記の費用がかかります。また、役員改選を10年としておきながら、途中で強制的に解任した場合には、損害賠償の恐れもあります。つまり、費用増加とリスク増大の要因を抱えることになります。

 会社法 施行後の株式会社(新・株式会社)は、資本金1円からでも設立できるので、カネが無くても会社を設立できます。一方、「旧・有限会社(1円会社でない特例有限会社)」は、資本金300万円という出資条件のもとで “過去に” 設立された会社なので、「カネは持っている」、「会社の歴史もある」、という認識を持つこともできます。このため、「有限会社」の名称は、今後はそれなりに重みのある言葉へと変貌していくかもしれません。